住宅資産価値の維持・向上をめざす住まいづくり
株式会社 大建は、福岡県福岡市早良区にある土木設計や建築コンサルタント業を手掛ける会社で、これまで国・行政から多くの表彰を受けています。開業は1974年、1977年には現在の主力事業となる補償業務(道路拡張の際、店舗や家屋の用地提供をしてもらう為の補償金算定業務)を開始し、公共事業を中心に展開。
2006年、米国で住宅再開発の実例を視察し、住宅資産価値・形成について新たな事業展開への転機となります。さまざまな住宅地研究会や視察など参加し、国内での住宅資産価値の維持・向上をさせる研究を続け、2010年に福岡県糸島市荻浦に土地を取得。土地購入よるリスクの少ない定期借地権(契約期間内 土地を借りれる権利)付きの住宅開発(荻浦ガーデンサバーブ)に着手。物件購入者は、99年間の定期借地期間は月約1万円で土地を借りる事ができ、これにより地価の下落や税負担などの土地購入によるリスクを減らす利点があります。
荻浦ガーデンサバーブ には、耐震性の高い人工地盤や、九州大学との共同開発による雨水利用システム、託児所付きの共用施設など、住民が暮らしやすいさまざまな設備が盛り込まれ、資産価値を維持する仕組みになっています。持続性のある住宅地をコンセプトとし、住みたいと思える住宅地、後世にも住み続けられる住宅地を提供しています。
雨水利用システム・ためとっと
九州大学との共同開発による雨水利用システム「ためとっと」は、屋根に降った雨水を雨樋で集水し、汚れた雨水は樋の途中でカットします。そして地下の「ためとっと」に貯水し、砕石層で水を浄化します。その貯水はトイレの洗浄水や植物への散水などに利用できます。
貯めた雨水は水質が安定していますので、多くの水を利用する場所や、水道代の削減を行いたい施設、災害時に生活用水を確保したい地域の避難場所などにも最適です。その上、構造が簡単で、短期間で施工できます。さらに埋設型ですので、上部を庭や駐車場などに利用できます。
このシステムは、国連ハビタット福岡本部の「アジアの都市連携による環境技術専門家会議」でプレゼンされ、ラオス、ベトナム、ケニアなどの外国の難民キャンプや支援センターに設置されています。SDGs の目標の「安全な水」を提供する福岡発の技術です。