カナダ のブリティッシュコロンビア州南西部に位置する都市「リッチモンド」に、1894年に建てられた国定史跡の「 ジョージア湾缶詰工場博物館 」があります。缶詰工場博物館があるウォーターフロントには、スティーブストンワーフやハーバーが近くにあり、バンクーバー周辺の観光名所の1つとしてスティーブストン村は賑わいを見せています。当時はスティーブストン湾のウォーターフロントには15を超える缶詰工場があったのですが、現在残っているのはこのジョージア湾缶詰工場のみとなっています。
現在工場内では、当時の雰囲気が味わえるさまざまな展示品や歴史を見ることができ、サーモン缶詰作業の機械、道具などの他、当時の写真や映像も展示上映され、子供や大人向けにツアープログラムなどを提供しています。展示内容やプログラムなどは定期的に変わっているので、予め オフィシャルサイト などで確認をする事をお勧めします。
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復元された1930年代から1950年代の缶詰ラインは約371m²を超える広さがあり、紅鮭の解体から調理までの缶詰工程の紹介や、世界のさまざまな場所からここに集まった多様な労働者が缶詰製造において専門道具や技術を交えて作業内容を紹介。1800年代後半から1900年代に渡る歴史を学ぶことができます。
缶詰を作る機械や魚を切る機械などが順番に展示されているため、魚がどのような流れで缶詰になるか、プロセスを順番に辿っていくことが出来ます。
100年以上前の漁法がどのように行われていたのか、また技術発展により漁獲量も格段と上がり、それと共に水産物資源や海洋環境にどのように影響をもたらしたかなど、実物の展示品や展示映像、タッチスクリーンにより西海岸の漁法の歴史を学ぶことができます。展示品には昔の疑似餌のルアーや漁船の操縦室など、道具や機材の発展なども紹介されています。
缶詰および水産業の変化が西海岸の人々に与えた影響についての歴史が解説されています。
スティーブストン湾沿いに1894年に建てられたジョージア湾缶詰工場は、「モンスター缶詰工場」として知られ、その生産量は1897年には250万個以上のサーモン缶を生産し、1902年まではブリティッシュコロンビア州最大の缶詰工場でした。産業機械の発展により手作業の缶詰作業は機械に代わり、大量の漁獲が可能となる一方で、機械の進歩は同時に環境破壊もお越し、結果漁獲規制などが作られ缶詰生産に大きく影響を及ぼしました。
しかし第二次世界大戦に入ると、鮭缶詰はハイプロティン食品として爆発的な需要を迎えます。この時、この地で漁師として住み着いていた日本人はカナダ政府から強制送還または収容所に入る選択を迫られる悲しい戦争の歴史があります。
戦後に入ると、数十万トンだった漁獲量が規制によって数万トンに制限され、工場の老朽化問題や運用コストが高くなるなど、ジョージア湾缶詰工場は1979年に閉鎖することになりました。工場閉鎖後、地域住民などの働きかけによりカナダ連邦政府が工場を購入し、カナダ国定史跡などを管理するパークス・カナダに1984年譲渡されました。
地元の非営利団体であるジョージア湾缶詰協会が1986年に設立され、パークス・カナダと協力して運用を行い、100周年を迎えた1994年に工場は国定史跡として一般公開されました。
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カナダのBC州に留学をしている Cat10 と申します。ブリティッシュコロンビアおよびカナダ国内のさまざまなローカル情報を気ままに紹介させて頂きます。よろしくお願いいたします。
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