今治タオル さらにSDGsなタオルとして地球にやさしい
世界に日本のタオル ( 今治タオル ) は素晴らしいと知らしめた、愛知県今治市のふわふわタオル。その今治タオルの伝統、品質などを守る今治タオル工業組合が、新たにSDGsに寄与する取り組みを開始しました。すでに組合は、CO2削減を目的にした世界的な脱プラスチックの推進や、WWFジャパン (公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン) へ寄付などに取り組んでいましたが、今回は今治タオル製織時に出てしまう端材を再利用する取り組みです。SDGsのNo.12 「つくる責任 つかう責任」に関係する活動で、今治タオルはさらに地球にもやさしいタオルになります。
クラボウ (大阪府 大阪市中央区 社長 藤田晴哉) の運営するアップサイクルシステム「L∞PLUS ループラス」と連携し、今治タオルの製織時に生まれる端材 (捨て耳) を再利用したアップサイクル原糸を用い、アップサイクルタオルを製織いたしました。今後、本取り組みをさらに発展させていくとともに、産地全体として循環型社会の実現を目指します。
アップサイクルタオル
アップサイクルタオルの取り組みの背景
今治タオルではタオルを生み出す自然への配慮から、従来より自然保護活動に取り組んできました。日本最大の産地として、環境への負荷を抑えたタオル作りを模索しております。特にタオルを製織する際に生じるタオルの端材は今治だけでも年間数百トン発生していると推計され、産地として課題となっていました。
今回、繊維産地の連携や共同での素材開発を推進しているクラボウと共同し、タオル産地としてアップサイクルを推進いたします。
今治タオル
アップサイクルとは
従来から行なわれてきたリユースやリサイクルとは異なり、不要になったものに新しいアイデアや発想によって元の製品には無かった用途を可能にしたり、異なる分野の製品に転換するなどして、元の製品よりも価値の高いモノを創り出す取り組みのことです。既に産地の一部タオルメーカーでも取り組みがスタートしていますが、産地全体としてもアップサイクルの取り組みを推進いたします。
この取り組みは国連が2015年に定めたSDGsの17の目標のうち、No. 12 「つくる責任 つかう責任」に寄与する活動です。
アップサイクルタオル作成について
今治タオル産地にて端材を回収し、クラボウが愛知県に所有する安城工場に搬入。クラボウ独自の開繊・反毛技術を用いて原糸に戻す「L∞PLUS ループラス」でアップサイクル原糸が作成されます。そのアップサイクル原糸を用い、今治にて再度アップサイクルタオルに製織いたしました。通常であれば廃棄される素材を活かした、地球環境にも優しいタオルとなっています。
アップサイクルシステム「L∞PLUS ループラス」とは
繊維製品の生産工程で発生する端材をクラボウ独自の開繊・反毛技術で再資源化し、様々な製品へとアップサイクルする取り組みとして、同社が2017年から展開しています。様々な端材を混ぜ合わせるため、唯一無二の杢調を表現できる新しいエコファッション素材で、デニム素材をはじめ、ニット素材などへ広がっています。廃棄物の削減、有効活用で環境配慮、社会課題解決に貢献でき、クラボウ単独ではなく様々な企業との共創ビジネスとして繊維業界全体で取り組むことで、サステナブルなモノづくりや循環型社会の実現を目指しています。
この動画は KURABO-DENIM のPR動画です。
今治タオル工業組合 正岡理事長のコメント
現在、今治タオル産地では「今治という地域から、サスティナブルな世界をつくる産業へ」と銘打って各種CSR活動に取組んでいます。その活動は4分野 (地球環境、教育、労働環境、パートナーシップ) で13事業に及び、昨年度には森林保全として「今治タオルと水の森」ボランティア体験活動なども展開しました。
今回の端材アップサイクルは、生産現場で発生する資源ロスを削減する方法を模索するもので、サスティナブルにも貢献する取組みとなります。今後も様々な取組みを推進する中で、社会からより信頼されるタオル産地を目指します。
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