先輩のデータを見て新規就農者の収量を底上げ 株式会社Momoが農業公社、部会、自治体向け地域振興農業IoTパッケージAgriPalette With(アグリパレット ウィズ)が15日より販売開始
2020年12月15日
株式会社Momo
京都府舞鶴市や高知県安芸郡北川村で既に集団での農業業務改善に利用されているAgriPaletteが【地域振興型】パッケージの発売を開始する。“助け合い”の精神をスマート農業に込め、地域振興を目指す
株式会社Momo の開発する農業IoTソリューション“Agri Palette”は、京都府舞鶴市、高知県安芸郡北川村にてスマート農業事業に採用されている。今まで個々の農業法人や農家向けで進んできた農業のスマート化に”集団での生産性向上”という観点を加え、一石を投じる試みとなる。
株式会社Momo(本社:兵庫県神戸市、代表取締役:大津 真人、以下「Momo」)は、開発する農業IoTソリューション“Agri Palette”を用いて、地域の自治体や公社、企業と協力し、農作物の栽培改善や業務改善を集団の単位で改善する取り組みを進めてきた。
これらの取り組みから得られた実績をもとに、Momoは複数の農家がデータを共有し地域における同一生産品目の生産性向上をできる農業IoTソリューション“Agri Palette With”(アグリパレット ウィズ)の販売を12月24日より開始する。
高付加価値品目の栽培は難しく、新規就農者が収益化するまでに4~5年を要するものも多かった。“Agri Palette With”(アグリパレット ウィズ)を申し込み圃場にセンサ(土壌EC・温度・水分・土壌Ph・CO2・日照量・温湿度)を設置すると、熟練農家(複数)の平均データから大きく外れた際にメール等で通知が飛ぶ。このことにより、特に新規就農者の参入障壁を下げることができ、また共同選果や地域ブランド品種の生産量アップと質の底上げが可能になる。
また、農業用センサのデータは新規就農者や最初の導入時には活用が難しく、一方で熟練者にとっては導入のモチベーションが高くないという難点があったが、AgriPalette Withは集団単位でデータの活用に取り組むことで導入直後からデータの価値を活かすことができる点でも新規性がある。
特有の機能としては、
- 農家同士でデータ(土壌EC・温度・水分・土壌Ph・CO2・日照量・温湿度)を一元的に閲覧できる画面
- 見本の農家とのデータが一定以上離れた時にメールでアラートが送られる機能
を提供する。
この冬からは主に高付加価値品目や地域ブランド作物を手がける地域を対象に普及を目指す。
京都府舞鶴市(KDDI株式会社)
KDDI株式会社と舞鶴市の“IoTを活用した万願寺甘とうのスマート農業事業”に採用。栽培が難しく高付加価値な京野菜”万願寺とうがらし”の 栽培データ(土壌EC・温度・水分・土壌Ph・CO2・日照量・温湿度)共有による栽培改善に取り組んでいる。
高知県安芸郡北川村(北川村農業振興公社)
ゆずの幼木・苗木栽培と獣害センシングデータ(鳥獣の出現情報・土壌EC・温度・水分・土壌Ph・ CO2・日照量・温湿度)共有による業務改善に取り組んでいる。
AgriPaletteについて
Agri Paletteは植物に必須の土壌(土壌水分量・土壌温度・土壌EC・土壌Ph)と空気(気温・湿度・二酸化炭素濃度)と日照量のデータをセンサにより取得しゲートウェイ(受信機)を通じてウェブ(データベース)に記録し、アプリで可視化するセンサーシステム。 販売開始時にはクラウドファンディング”Makuake”で目標金額を237%達成した注目のプロジェクト。オフィシャルサイトはこちら